◆第1回ボードゲーム会◇

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10月初旬 、知人に声をかけてボードゲーム会を開きました。午後6時から10時まで、会議室でただただゲームやるだけの無骨な会です。

参加してくれたのは自分のほかに3名。そのうち1名は素養のある方でしたが、残りの2名はボードゲーム…オセロ?人生ゲーム?くらいの感じ。ボードゲームありきで集まったのではなく、私と知り合ってしまったがためにゲームやらされる、みたいなとこです。

さて、初心者が多い中で上手く場を作れるか不安でしたが、ゲーム会は想定以上に盛り上がり、個人的には大満足の結果となりました。それでは順に振り返りっていきたいと思います。
◆用意したゲーム◇

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結果的に4人での集まりになりましたが、最大で6人集まる予定だったので「2-4」「3-3」「全員」と、どう分かれてもいいように、また、初心者受けも考えて作品選びをしました。全容は写真のとおりですが、今回触ることができたのは以下の6つです。

『ハゲタカのえじき』
『ピット』
『スティッキー』
『もっとホイップを!』
『ディクシット』
『アズール』
(写真に写ってないですね)

◆プレイ記◇

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『ハゲタカのえじき』 
Hol's der Geier(1988)

初心者二人にはこれが初めてのドイツゲームになるわけですから、1つ目に何を遊ぶのか非常に悩みました。簡単すぎるのを出せば「こんな幼稚な趣味…」と思われるし、その逆でも「ルール説明だけで30分?長い…オタクじゃん…」となってしまうのです。いやまあ、オタクなんですが。さておき、三日三晩悩んだ末に出した結論がこの『ハゲタカのえじき』でした。

簡単に言えば1点~10点,-1点~-5点までの15枚の点数カードを取り合うゲームです。
場にめくられた点数カードに対して各自が同時に数字の書かれたカードを出し、数が一番大きかったプレイヤーが得点を確認します。マイナス点の場合は一番低かったプレイヤーが受け取ることになります。

このゲームのキモはバッティングの処理にあります。場にカードを出した時、ほかのプレイヤーと同じ数字を出していた場合は、仮に一番大きな数だったとしても、次に大きな数字を出していたプレイヤーが点数を獲得します。これが悩みどころを生んでいるんですね。

例えば10点のカードを取り合う時。手札の一番大きな数である「15」を使ってどうしても点数を取りたい。でも他の誰かが「15」を出すと獲得の機会を逃してしまう。となれば、誰かが「15」でバッティングするかもしれないから、次点の「14」を出して…でもそれを見越して…、と言ったような。

『ハゲタカのえじき』はルールが平易で待ち時間がなく、盛り上がりどころがわかりやすい上にジレンマも体感できる完璧なゲームなんです。
さて、実際のプレイですが、皆さんルールをすぐに理解してくださって円滑に遊ぶことができました。意図しないところで数字のバッティングがあったり、14出したのにマイナス点取らされたりと、いろんなことがあってわーきゃー。好感触でした。

『ピット』Pit(1904)

これを出して盛り上がらなかったことがないんですよね。はじめにやっても良かったんですが、疲れるしアホっぽいしで2番目に持ってきました。テクニックは大声を出すのみ!のパーティゲーム。不思議と私が圧勝、5回やって4回揃えました。今回で一番の人気作でした。

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『スティッキー』Zitternix(2000)

ピットが大盛りあがりだったのでクールダウンとして用意しました。
箱が可愛らしくて木のぬくもりを感じることができる良いゲームです。
でも男4人でやるようなゲームじゃないですね。今回は女性が多かったのでほっこりできました。

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『もっとホイップを!』Piece o' Cake (2008)

可愛い見た目と裏腹にしっかりと考えどころのある作品で、より複雑なゲームに進むためのステップアップとして丁度いいんです。「そこでチョコ固まるか~」「イチゴ出てこない…」「やっぱり食べとけば良かった~!」プレイ中の呟きひとつひとつがゲームやってるとは思えない感じになりますね。これ、実際のところは勝利点のやり取りをしてるんですけど、いつからか本物のケーキを取り合っているような気がしてくるんですよ。没入させてくれるんです。テーマの妙ですね。私はスタートプレイヤーの不利を承知で請け負い、2点差で負けました。

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『ディクシット』Dixit (2008)

プレイヤーの一人が語り部となり、手札のカードのイラストに題名をつけます。その題名にふさわしいと思うカードを他のプレーヤーも1枚ずつ出して語り部のカードと混ぜて場に並べます。さて、どれが語り部の選んだカードでしょうか?他のプレイヤーのカードを選んではいけません。

上の画像で言えば、語り部が選んだ言葉は「憧憬」でした。語り部のカードは左から2番目だったのですが、他の3枚も憧憬と言われればそう見えますよね。でも〇〇さんはこういう感性だからこのカードのはずだ、と言ったような共感力と推理力が求められます。人間が集まってやる価値のあるゲームというか。参加者の一人が圧倒的なコミュニケーション能力を発揮してぶっちぎりで勝ちました。

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『アズール』 Azul (2017)

軽めのカードゲームが中心だったので最後に中量級のアズールを遊びました。これでアナログゲームの深みを知ってもらうとともに、圧倒的な実力差を見せて終わり!ありがとうございました!の予定がですね、事件が起きたんですよ。

ゲームが佳境に入った頃、他のプレイヤーの得点計算をふと見てみると、得点の算出方法に致命的な誤りがあったんです。これは主催の私が120%悪くてですね、ルールブック通りの正しい言葉でインストを行っておけばこんなことにはなりませんから。申し訳なさ過ぎてがっくり。ゲームの仕様上巻き戻しも困難。一応最後まで通しましたが後味の悪い結果になりました。これからは時間かかってでもインストはちゃんとしようと思います。

◆おわりに◇

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今回の会場

ゲームをするためだけに人を集めるのは大学以来で緊張もあったのですが、皆の反応に助けられて自分も楽しむことができましたし、こういう会を定期的に開けるとどんなに良いだろうかと思います。死蔵ゲームも久しぶりに蛍光灯の光を浴びることができて嬉しかったことでしょう。

この町には体育会系のグループやセカイ変えてやる系のグループはあっても、思想とか志とか挑戦とかそういうもの一切なしのゆるい文化系の集まりが無いような気がするんですよね。でもそういうものを求めている人たちは絶対にいるはずなので、ここから流れを作っていければと思います。

次回は未定ですが参加者を待ち望んでおりますので、お気軽によろしくどうぞ。

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【お知らせ】
宮崎県北でボードゲーム一緒に遊んでくれる仲間を探しています。
今のところは知人友人と都合が合うときにだけ不定期で遊んでいますが、いつかは人を招けるような定例会を開きたいです。場所は高千穂町内、時間は夜。老若男女どなたでも大歓迎ですので興味のある方は問い合わせフォームかコメントにてご連絡願います。

【自己紹介】
ハンドルネーム:くっちゃん (20代後半、男)
好みのゲーム:キャントストップ、ハゲタカのえじき、ピット他、軽めで待ち時間が少ないもの。相手がいればドミニオン、アグリコラ、テラミスティカなどの中重量級を遊びたいと思っている。
ハマったきっかけ:2013年、ドミニオンを知り金のかからへんTCGやん!と感動し『陰謀』をポチる。はじめは弟と遊ぶだけだったが、ふとしたきっかけで仲間ができて多人数プレイの楽しさを知り完全にハマる。