あなたはマヨネーズかけご飯のことを都市伝説だと思い込んでいる。

アニメ等でおもしろおかしく戯画的に表現されてることもあって、実在を疑っているのだろう。まったく、この惑星の行く末が嘆かわしい。

はっきり言っておくが、マヨネーズかけご飯は存在する。現に愛好家の僕がここに生きている。

拙者は20年来のマヨ飯ファンなので、形式(フォーマリティ)を厳密(リジリティ)に定めてマヨネーズかけご飯(ロイヤルミール)を食べている。

それも淡々と、日々の食事として。ギャグでも自傷自罰的なものでもなく、ただひとりで、なにより美味しく、いただいている。

そういうわけで今日はマヨネーズご飯の話だ。

ここからは少々汚くみえる画像(しかしそれはドブネズミのように写真に残らない美しさがある )を載せることになるから、引き返すなら今のうちだぜマヨネーズ。

さて、マヨネーズご飯とはいかなるものかマヨネーズ。

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こういうものであるマヨネーズ。

ポテトサラダの具を芋以外取り去って残った芋を米に取り替えたものと考えたら、違和感がないだろう。

そう、これはサラダのようなものだ。ヘルシーなのだマヨネーズ。

フィクションなどではマヨネーズがそのまま乗った(アサヒのビルのあれのように)状態のものを見ることがある。

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このまま食べるなど言語道断であるマヨネーズ。

マヨネーズご飯のよさはすべての米が四方八方マヨネーズでコーティングされることにある。

そのままではボソボソとしていて食べづらいご飯を、マヨネーズの酸味と油でカバーするのが本質なのだ

なので実際の姿はごちゃごちゃに混ぜられた、最初の画像のもののようになる。ぐちゃぐちゃに混ぜるという点だけはどうしても絶対に譲れない。必ず守ってほしいマヨネーズ。

ここからは好みの話になってくるが、ぼくは自分の好みしか認めない。使用するマヨネーズは味の素のピュアセレクトに限る

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買いだめしよう!

マヨネーズかけご飯はピュアセレクトでしかおいしくならない。それも、コクうまとか新鮮キープボトルとか変なのじゃなくて、普通の、王道の、ピュアセレクト。

僕はマヨネーズかけご飯愛好家であるけれども、ピュアセレクト以外のマヨネーズで作るくらいなら別の調味料かけご飯をえらぶ。焼肉のタレとか味ぽんとかね。

して、キユーピーが一番ダメ。味の主張が強すぎる。合わなさに泣けてくるくらい。流した涙で湖ができて命が生まれ、そのほとりにコミュニティが発生し村となり、そこは後にニューヨークと呼ばれた……くらい合わない。

前置きはここまでにしようマヨネーズ。ここからは作り方を説明する。

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まずはご飯を食器によそってほしい。

もしご飯が熱々なら、少し冷ますこと。冷やご飯まではいかなくていい。冷やご飯だとうまく混ざらないからマヨネーズ。

冷やご飯は混ざりづらいぶん、マヨネーズの味をダイレクトに感じられてうまいのだが、それは上級者のはなしだ。

熱々のご飯をよそい、数分おいて湯気が出なくなった、くらいがちょうどいい。

ご飯が熱すぎるとマヨネーズが変質して香りが野暮ったくなるのである。

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マヨネーズもちゃんと冷やしてあるのを使うこと。これかなり大事マヨネーズ。

ご飯の粗熱が取れたら、冷え冷えのマヨネーズをかける。

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容器から、ぶちぶちゅっ!と音がなるくらい思い切りよく出す。その音色はいわば勝利のラッパ、必ずや成功を齎すであろう。

そこに醤油を垂らす。

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醤油はなんでもいい。マヨネーズの旨味に勝てずどうせ影に身を潜めるから。

なんでもいいのだが、マヨネーズだけでは米と混ざりづらいので、コンビニの蕎麦のほぐし水の要領で、ちょびっとだけかける。

あくまでこれはマヨネーズかけご飯であり、マヨネーズ醤油かけご飯ではないのだ

このことで何度弟を叱責したことだろうか。

弟とは年が6歳離れていて喧嘩もほとんどなかった。しかしことマヨネーズかけご飯に関しては、弟が醤油を入れすぎるものだから、その拙い作を見るたび「違うんだよな〜これだと醤油マヨネーズご飯になるんだよ〜だいなしじゃーん!」となじった。

弟は「人の勝手やろ」と言っていた。なるほど、そういう見方もあるか。

思い出マヨネーズに花を咲かせたところで、じゃあ、箸で混ぜてください。

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底からひっくり返すと、マヨにコーティングされてないご飯が顔を出すはずだ。追いマヨしてください。すぐに。時間との戦いなんで。米の熱でマヨネーズの味変わるから。

なんで、最終的にはぶちゅぶちゅっ!と本気のやつを3プッシュくらいすることになる。

そして混ぜて、隈なく米をマヨでコーティングできたら完成であるマヨネーズ。マヨネーズが変質するので賞味期限は数十秒。

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もう最高。鼻から抜けていくピュアセレクトの豊かな香りと酸味がたまりませんよ。まさに筆舌に尽くしがたいうまさ。

これより美味いものはいくらでも世の中にあるが、これより安価で満足できる高コスパメニューはない。

物足りなくなってきたら鰹節や一味をトッピングするのもいいだろう。

僕は口飽きしてきたら、さらにマヨネーズを足してかけるという荒技でいつもお腹をいっぱいにしている。はあはあ。

以上がマヨネーズかけご飯の奥義であるマヨネーズ。