川に飛び込んで寝癖を直す記事を書いた。



寝癖を直すとき洗面台に頭(こうべ)を垂れて冷水を浴びせられるのは人として情けないから、代わりに川で泳いで髪を濡らせばいいんじゃないか、という書き出し。

洗面台に頭下げるのが不愉快(俺様の立場が洗面台より低いみたいだからな!)という時点で共感しづらいのにそこから飛躍して川に行くから更にワケわかんなくなっている。切り捨て御免。

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ホンマにええとこやった

演技的でない狂った語り手はこれくらいのズレ感がちょうどいいと思っているし、実際これはほとんど僕のナチュラルなおかしさでもある。

熱心なデイリー読者さんが「奇行そうで奇行じゃないでもちょっと奇行、その塩梅がいい」みたいな感想をTwitterで書いて下さっていて、その一点にのみ心を砕いているのです!と嬉しく思った。

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泳いで疲れた

そう、寝癖を直すために川に入ることそのものが面白いんじゃなくて、寝癖を直すために川に入るのが正しいんだ!と強弁して実際川に飛び込んでみたら自然に感動して泳ぐのサイコーだぜ〜!となる、自己の連続性が欠落したような無軌道さがおもしろい、と、思って書いた。

……これでちゃんとウケてたら説得力あるんだけどな〜〜。

ほどよい狂人感という観点で言えば、少し前の林さんのザ・ループルームはすごかった。



さて本題に戻ると、実のところ今週は大葉の天ぷらの記事を書こうと思っていた。

大葉の天ぷらをカラッとあげるために、ただ練習を頑張るという記事。なにがおもしろいんだそれ。

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蕎麦屋の天ぷらはうまいよなあ

ネットで調べると大葉の天ぷらにはいろいろコツがあるようだ。

片栗粉or薄力粉
打ち粉するorしない
衣をまとわせるのは両面or片面……etc.

いろいろ差異がある。全部試そうと思っていた。

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CHATGPTが思う標準的大葉の揚げ方

でもキッチン片付けるの面倒くさいしなー、と締め切りの直前まで尻込みしていたところ、川で寝ぐせを直すという案が急に浮かんで1人で声を出して笑った。

脈略はまったくなく、単に脳のバグだ。

それから大葉のことなんてまったく興味がなくなって、撮影協力者にすぐ連絡して片道1時間かかる店までライフジャケットを買いに行ってもらい(僕は仕事中で身動きが取れないから)、終業後帰ってすぐに川に向かった。

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高千穂のおとなり、日之影町の川

​それからあとは記事の通りなのだが、泳いでいるシーンの俺がハゲすぎてて使えない写真ばかりで困った。

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もっとハゲてる写真もありますが勘弁してください

まとめをちゃんと書いてしまうと偏執的な書き手としての態度にブレが出るので「川に就職しよう。水底に沈む伝説の職場、アトランティス(株)!」という勢いだけの言葉で終わらせた。たいへん気に入っている。

「ふだん水道の流水とドライヤーの風に頼り切ってるなかで自然の恵みと神に感謝しろと言われても実感湧かないしムズいよな」

↑本文中に入れるとこなかったのでここに置いておきます。