前回のあらすじ

やあ、俺の名はクボタ。学生時代にケツのオペを受けたんだが、その後は大病もなく平凡に暮らしてたんだぜ。そして手術から10年の月日が流れた今、忘れていた古傷がうずき始め遂には歩行までもが困難になってしまった。社長の許可を得た俺は数少ない有給を使って皮膚科へ向かったのだった!

前回の記事はこちら



浦島太郎に病院の洗礼

6年ぶりに病院に入って気がつく。システムが全く分からない。入口近くのATMのような機械に人が集まっているのでそこに並んでみる。スタッフに初診であることを伝えると「診察券は持ってないですか?」とのこと。そら無いですよ。

初診受付表を書かされることになるが、保険証と併せて提出するので保険証に記載のある事項は書かなくて結構ですと言われる。じぶん、そういうの好きです。ところどころ空欄にして受付表を別の係の方に渡す。

係員「お名前は書けますか?
私「…保険証に書いてあることは書かなくていいと聞きましたが」
係員「…そう言われましたか?」
私「…あっ、じゃあ、書きますね」

再提出。

係員「ありがとうございます。書かなくていいように言われたんですか?
私「もう済んだ話なので大丈夫です。すみません。どうぞどうぞどうぞ(続けてください)」

僕の次に並んでいた60代くらいのおじさんもどうやら初診だったらしいが「初診じゃないと思いますよ」と突っぱねられていた。
大人の初診患者ってそんなに珍しい生き物なのか。しばらく待つ。

係員「(私に向かって)T田さんお待たせしました。10年前の受診歴が見つかりました!

すみません、それはどなたでしょうか。
(僕は最初に名乗ったとおりクボタ)


僕の次に受付を済ませた初診のおじさんに聞いてみると、この方がT田さんだった。どうやら10年前に検診を受けたことがあったらしい。係の疑い通り初診じゃなかったのだ。

私「10年間病院こなかったって凄いっすね
T田さん「どこも悪くならんかったきの〜笑

また待つ。

係員さん「クボタさんも受診歴が見つかりました!最後の受診日が平成5年の○月○日になってますが

やられた

それは最後というか最初というか、僕の生まれた日付だった。乳児から大学卒業まで京都で育った僕だが、生まれたのは母方の実家のある宮崎県のこの病院らしい。あまりのことに呆気に取られていると、係員さん曰く。

診察券はないですか?

ごめんなさい。この世のどこかにはあるかもしれませんが、知ったこっちゃないです。そんなこと。本当に申し訳ないけれど。この病院で生まれたことを今初めて知ったくらいなんですから。なにせケツが悪くて腰まで痛いんです。例え家にあったとて今持ってないんだから一旦それで進めてくださいませんか。たのんます。…とは言わず。

「ごめんなさい、無いです。再発行お願いします」

アッパレ!病院の言う通り僕もT田さんも嘘つきおじさんだったのだ。

痛い!排膿手術の体験談

皮膚科の診察室に入ってからは話が早かった。

看護師「どうされましたか

私「デキモノがあって10年前に粉瘤の手術してます。その時には袋ごと出してもらいました」

看護師「同じ場所ですか

私「だいたいは」

看護師「ここに腹這いになって下さい

私「うつ伏せのことですよね」

医者「そうです

私「わかりました」

医者「ズボン下ろしますね、炎症起こしてます近々破けると思いますが切開で膿出せますどうしますか

私「切開でお願いします」

医者「姿勢しんどそうですが大丈夫ですか

私「これが楽です」

医者「ならそれが良いです麻酔打っていきます痛いですよ

会話のラリーがパンパンパンパンパン!!!!

看護師さんとお医者さんへの話の通りが良くて感動すら覚えた。僕は一刻も早く治したい、医者は一人でも多く捌きたい。互いの利益のための協力。こういうのでいいんだよ。マジな話な。僕は頭が悪くて相手に合わせられないから察してくれる人としか会話ができない。

さて、医者が予告するくらいだから麻酔の注射は痛かった。それを何本も打つんだもん。

もともと痛みに弱いから声出ましたよ。でもこれで済むなら安いもんです。今回は袋を取り出すわけじゃ無いから安心パパ。

医者「それでは、膿を出していきますね

ところで、炎症起こしてると麻酔って効きづらいんですってね。あとになって職場の人に聞いたのですが。

膿を出すこの作業、調べると「切開排膿」というらしいのですが痛すぎました
かさぶたを剥がされて表出したジュクジュクの傷跡を何度も何度も力強くつままれる感じ。

痛い!痛いたたたたいいたい!!ごめんなさい、声出します!(ここで自分の指を噛み始める)

「いいですよ〜痛いと思います〜(看護師さんが診察室入口の鍵を閉める)」

ううううう、ひぃぃ〜〜いった、、、、、、い!ヒタタタタタタタタヒ!はぁ、はぁ、はぁ(ここで泣く)

「そうですよね〜もう終わりますよ〜」

えらいもんで、排膿直後から痛みは引いていった。来てよかった。

医者「膿は出したので、あとは袋も縮んでいきます」

私「そうなんですね!ありがとうございます」

医者「手術されたとおっしゃいましたけど、見た感じは切開だけだと思いますよ」

私「でも、本格的な手術室でサクサク切ってもらって、取り出した物体を見せてもらいましたよ」

医者「見せ…どう見ても残ってる分があるんですけどね。また経過を見るので来て下さい」

いや、10年前の病院、ヤブやったんか…。

IMG_0305
お尻の薬をもらった

ドクダミで治療?じいちゃんの民間療法の話

退院の足でお祖父ちゃんに報告にいくと、昔の民間療法を教えてくれました。

「おりもわけころは背中にようできとった」
「して、昔は今んごつ薬がないき柿ん葉でドクダミを包んで蒸すとたい」
「したらネバネバになるわあ。これがまたくせったい」
「それを塗るっちゃけど、あれじゃきの、強いき傷のあるところだけにせんといかんきの」
「膿が出たら痕が縮んでいってコブみたいになるわ。触るといてっちゃけど」
「それをアサたいアサ。麻で作った紐でコブを縛って一気に引きぬいっとった

とのことでした。グロすぎる。
次はドクダミを試してみようかな。

ここに検索でたどり着いたあなた。粉瘤ができた思ったらすぐに病院に行ったほうがいいです。病院嫌いの僕ですらそう思います。

大きくなってからだと相当痛いですよ。おや、もう手遅れですか?健闘を祈ります。